2023年3月末、JRAが定例会見した際、「ジョッキーカメラ」を注目度の高いGⅠレースで導入する方針を明かしました。
「今春の注目度の大きいレースで、注目度の高い馬に着けていければ」との指針が述べられています。
騎手に小型カメラを設置したヘルメットを着用してもらい、騎手目線でのレース映像を提供する狙いがあります。
普段は絶対に見ることができない、騎手が体験している世界を見られることになります。
- JRAジョッキーカメラはどの馬の騎手が装着する?
- カメラの重さは?レースへの影響は?
- 公開されたカメラ映像
- 2023シーズン
- 2023桜花賞 阪神1600m
- 2023皐月賞 中山2000m
- 2023天皇賞・春 京都3200m
- 2023ヴィクトリアマイル 東京1600m
- 2023オークス 東京2400m
- 2023安田記念 東京1600m
- 2023 宝塚記念 阪神2200m
- 2023 ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ) 札幌競馬場
- 2023 スプリンターズステークス 中京1200m
- 2023 秋華賞 京都2000m
- 2023 菊花賞 京都3000m
- 2023 エリザベス女王杯 京都2200m
- 2023 マイルチャンピオンシップ 京都1600m
- 2023 ジャパンカップ 東京2400m
- 2023 チャンピオンズカップ 中京ダート1800m
- 2023 中山大障害 中山4100m(ジャンプあり)
- 2023 有馬記念 中山2500m
- 2023シーズン
- まとめ
JRAジョッキーカメラはどの馬の騎手が装着する?
初めてジョッキーカメラが使用されたのは2023年4月9日 阪神競馬場にて行われた桜花賞(芝1600m)でした。
このクラシック第1戦の主役となったのが、前年度2歳女王決定戦として、同条件で実施された阪神ジュベナイルフィリーズを制した リバティアイランド(牝3)です。
前哨戦と言えるレースは別に存在していますが、人気の面でずぬけていたのは、前述のリバティアイランドです(単勝1.6倍、2番人気のライトクオンタムが8.0倍)。
注目度が大きいクラシック戦 桜花賞における 注目度が高い馬 それがリバティアイランドだったのです。
この後もクラシックレース(牡馬・牝馬三冠戦)を中心に、GⅠレースでジョッキーカメラが採用されていますが、公開の有無基準が見えてきました。
桜花賞 リバティアイランド 1番人気1着、(2番人気ライトクオンタムは8着)
皐月賞 ソールオリエンス 2番人気1着、ファントムシーフ 1番人気3着
天皇賞春 ジャスティンパレス 2番人気1着、(1番人気タイトルホルダーは競走中止)
NHKマイルカップ なし(1番人気カルロヴェローチェは5着、2番人気エエヤンは9着)
ヴィクトリアマイル スターズオンアース 1番人気3着(2番人気ナミュールは7着、3番人気ソダシは2着)
オークス(優駿牝馬)リバティアイランド 1番人気1着(2番人気ハーパーは2着)
日本ダービー(東京優駿)なし(1番人気ソールオリエンスは2着、2番人気スキルヴィングは17着、急性心不全発生状態)
安田記念 ジャックドール5番人気5着、ソダシ2番人気7着、メイケイエール12番人気15着
宝塚記念 イクイノックス1番人気1着
ヴィクトリアマイル3番人気2着のソダシのカメラが公開されていないことから、カメラ装着は2番人気までなのかな と考えられていましたが、秋ごろからメンバー中比較的知名度が高いとみなされた馬に装着しているようです。
皐月賞のファントムシーフ(3着:1着と3馬身差)、オークスのハーパー(2着:1着と6馬身差)から考えると、あまりに着差が大きい場合も公開されない可能性が高そうです。
そのため疑問視されているのが、日本ダービーのソールオリエンスです。
1着のタスティエーラ(4番人気)とクビ差の2着にもかかわらず、映像が公開されないことを考えると、何かトラブルがあったと考えられます。
憶測ですが、レース後の余韻も映像として残ることから、その部分に何かあった可能性があります。
ソールオリエンス 横山武史騎手は2021年にも同様に圧倒的な1番人気 エフフォーリア(単勝1.7倍)でゴール前に交わされたハナ差2着となっております。
人一倍ダービーにかける想いは強いはずで、気持ちが溢れてしまった可能性はあると思います。
これは仕方ないことだと思います。
ただ、皐月賞のファントムシーフはレース終了と同時に映像が終わっており、この形でも公開できなかったのかな とは思ってしまいます。
追記
安田記念において、新たな傾向が現れました。 2番人気のソダシは従来通りですが、最高4番人気だったジャックドール、12番人気のメイケイエールのカメラが公開されたのです。
確かにこの3頭は唯一無二ともいえる特徴を持っている馬たちで、注目度はかなり高い馬たちです。
カメラの重さは?レースへの影響は?
ジョッキーカメラはフランス製で、海外レースにおいて昨年 武豊騎手、C.ルメール騎手が着用しています。
下は武豊騎手が外国で騎乗した際のジョッキーカメラ映像です。
2020サンバサウジダービーカップ 1着5番フルフラット 武豊騎手
重さは47~67グラム程度と、斤量を調整する競馬ですが、ほとんど影響がないといえます。
ちなみに負担重量となるのは、騎手の体重と鞍・腹帯・鞍下毛布・あぶみ等の馬装具類の総計です。
騎手に必要なもの(ヘルメットやゴーグル、ムチ)、必要だけれども馬具ではないもの(手綱、頭絡、ハミ)、個々の馬によっては必要なもの(メンコ、ブリンカー、シャドーロールなど)は含まれません。
公開されたカメラ映像
映像の公開予定はレース当日の夜と述べられており、どの映像もおおよそ19時ごろにYoutube JRA公式チャンネルにて公開されています。
2023年桜花賞を始めとし、これまで下記レースのジョッキーカメラが公開されました。
主にGⅠレースですが、ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)等の特別なレースでも公開されることがあるようです。
2023シーズン
2023桜花賞 阪神1600m
差し(最終盤にて後方から先頭を目指して加速する)馬の映像
前を行く馬が蹴り上げた芝が飛ぶ様子など、迫力満点です。
2023皐月賞 中山2000m
1着1番 ソールオリエンス 横山武史騎手 最後に一気のごぼう抜き!
2023天皇賞・春 京都3200m
2023ヴィクトリアマイル 東京1600m
2023オークス 東京2400m
2023安田記念 東京1600m
5着3番 ジャックドール 武豊騎手 ブレが少なく、見やすいと評判
安田記念 レース映像・ジョッキーカメラマルチアングル(ジャックドール・ソダシ・メイケイエール)
2023 宝塚記念 阪神2200m
2023 ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ) 札幌競馬場
第1レース 芝1200m 5着5番 スマートルシーダ 坂井流星騎手
第1レース 芝1200m 13着7番 ユウグロスファクタ J.モレイラ騎手
第2レース 芝2000m 1着8番 マイネルクリソーラ 武豊騎手
第2レース 芝2000m 5着13番 クライミングリリー A.バデル騎手
第3レース ダート1700m 1着14番 ナチュラルハイ M.ヴェロン騎手
第3レース ダート1700m 8着10番 フォーワンセルフ R.キング騎手
第4レース 芝1800m 4着5番 ショウナンアデイブ L.モリス騎手
第4レース 芝1800m 8着6番 ナチュラルハイ U.リスポリ騎手
2023 スプリンターズステークス 中京1200m
2023 秋華賞 京都2000m
2023 菊花賞 京都3000m
2023 エリザベス女王杯 京都2200m
2023 マイルチャンピオンシップ 京都1600m
2023 ジャパンカップ 東京2400m
2023 チャンピオンズカップ 中京ダート1800m
2023 中山大障害 中山4100m(ジャンプあり)
2023 有馬記念 中山2500m
2着16番 スターズオンアース C.ルメール騎手(過去の有馬記念の16番枠は0,0,0,25)
有馬記念 レース映像・ジョッキーカメラマルチアングル(ドウデュース・スターズオンアース・タイトルホルダー)
まとめ
2023年桜花賞で初めて導入されたジョッキーカメラですが、カメラ対象となるのは 注目度の大きいレースでの注目度が高い馬です。
カメラの重さは47~67gほどで、レースにはほとんど影響がありません。